年収が上がったのに手取りがあまり増えない。明細を見ると、いちばん大きく引かれているのは税金ではなく社会保険料だった。そんな経験はありませんか。
じむにーと自分の年収だと、社会保険料って年にいくら引かれているのが普通なんだろう。
先に答えを書きます。東京都で働く会社員(協会けんぽ・40歳未満・賞与なし)なら、社会保険料は年収300万円で年457,728円(月38,144円)、年収500万円で年723,132円(月60,261円)です。ざっくり言えば年収の14〜15%で、40歳を過ぎると介護保険料が加わり、年収300万〜500万円なら年2万5千〜4万円ほど増えます。
この記事では、年収200万円から1000万円までの早見表を、40歳未満と40歳以上に分けて載せました。数字は、協会けんぽ・日本年金機構・厚生労働省が公開している令和8年度の料率と等級表どおりに、1行ずつ計算しています。そのうえで、保険料が4〜6月の給与で決まる仕組みと、等級の境目で手取りが逆に減る例、賞与がある場合もまとめました。
料率は2026年9月時点で確認したものです。
結論:社会保険料は年収のおよそ14〜15%
| 年収300万円 | 年収500万円 | |
|---|---|---|
| 40歳未満 年額 | 457,728円 | 723,132円 |
| 40歳未満 月額 | 38,144円 | 60,261円 |
| 40歳以上 年額 | 483,000円 | 762,984円 |
| 40歳以上 月額 | 40,250円 | 63,582円 |
| 40歳以上になると増える額(年) | 25,272円 | 39,852円 |
月額は、毎月の給与から引かれる社会保険料(健康保険・子ども子育て支援金・厚生年金・雇用保険、40歳以上は介護保険も)の合計です。所得税と住民税は含みません。
東京都の会社員・協会けんぽに加入・賞与なしで計算しています。年収を12で割った金額を毎月の給与(通勤手当や残業代も含む総支給額)とし、それを標準報酬月額の等級に当てはめています。月給に料率を掛けるだけの簡単な計算ではなく、実際の保険料と同じ決まり方です。
料率は協会けんぽ東京支部の令和8年度(2026年3月分から)の値です。健康保険組合に入っている人や、東京都以外の協会けんぽの人は、健康保険料の行が変わります。あくまで目安として見てください。
年収200万〜1000万円の社会保険料早見表
年収50万円刻みで出しました。「標準報酬月額」は、月の給与を区切りのいい金額に当てはめたもので、保険料はこの金額に料率を掛けて決まります(次の節で説明します)。
| 年収 | 月の給与 | 標準報酬月額 | 40歳未満 月額 | 40歳未満 年額 | 40歳以上 月額 | 40歳以上 年額 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 166,667円 | 17万円 | 24,955円 | 299,460円 | 26,332円 | 315,984円 |
| 250万円 | 208,333円 | 20万円 | 29,422円 | 353,064円 | 31,042円 | 372,504円 |
| 300万円 | 250,000円 | 26万円 | 38,144円 | 457,728円 | 40,250円 | 483,000円 |
| 350万円 | 291,667円 | 30万円 | 44,028円 | 528,336円 | 46,458円 | 557,496円 |
| 400万円 | 333,333円 | 34万円 | 49,913円 | 598,956円 | 52,667円 | 632,004円 |
| 450万円 | 375,000円 | 38万円 | 55,797円 | 669,564円 | 58,875円 | 706,500円 |
| 500万円 | 416,667円 | 41万円 | 60,261円 | 723,132円 | 63,582円 | 762,984円 |
| 550万円 | 458,333円 | 47万円 | 68,984円 | 827,808円 | 72,791円 | 873,492円 |
| 600万円 | 500,000円 | 50万円 | 73,450円 | 881,400円 | 77,500円 | 930,000円 |
| 650万円 | 541,667円 | 53万円 | 77,914円 | 934,968円 | 82,207円 | 986,484円 |
| 700万円 | 583,333円 | 59万円 | 86,637円 | 1,039,644円 | 91,416円 | 1,096,992円 |
| 750万円 | 625,000円 | 62万円 | 91,103円 | 1,093,236円 | 96,125円 | 1,153,500円 |
| 800万円 | 666,667円 | 68万円 | 97,080円 | 1,164,960円 | 102,588円 | 1,231,056円 |
| 850万円 | 708,333円 | 71万円 | 98,800円 | 1,185,600円 | 104,551円 | 1,254,612円 |
| 900万円 | 750,000円 | 75万円 | 101,024円 | 1,212,288円 | 107,099円 | 1,285,188円 |
| 950万円 | 791,667円 | 79万円 | 103,248円 | 1,238,976円 | 109,647円 | 1,315,764円 |
| 1000万円 | 833,333円 | 83万円 | 105,473円 | 1,265,676円 | 112,196円 | 1,346,352円 |
年収に対する割合は、40歳未満で14〜15%ほどです。ただし年収800万円を超えるあたりから割合が下がり、1000万円では12.7%になります。厚生年金保険料には上限があり、月の給与が63.5万円(年収762万円)を超えると、月59,475円で頭打ちになるためです。
じむにーと年収に0.15を掛ければ、40歳未満の社会保険料のおおよその年額が出ます。
月の給与(額面)から見る場合
毎月の明細で確かめたい人は、こちらのほうが早いはずです。見るのは手取りではなく、総支給額(額面)です。
| 月の給与(額面) | 標準報酬月額 | 40歳未満 | 40歳以上 |
|---|---|---|---|
| 18万円 | 18万円 | 26,442円 | 27,900円 |
| 20万円 | 20万円 | 29,380円 | 31,000円 |
| 22万円 | 22万円 | 32,318円 | 34,100円 |
| 25万円 | 26万円 | 38,144円 | 40,250円 |
| 28万円 | 28万円 | 41,132円 | 43,400円 |
| 30万円 | 30万円 | 44,070円 | 46,500円 |
| 35万円 | 36万円 | 52,834円 | 55,750円 |
| 40万円 | 41万円 | 60,178円 | 63,499円 |
| 50万円 | 50万円 | 73,450円 | 77,500円 |
月給30万円・40歳未満の44,070円は、給与明細の控除欄の見方で計算した44,145円より75円少なくなっています。あちらは協会けんぽの全国平均の料率(9.9%)、この記事は東京都の料率(9.85%)で計算しているためです。
内訳:いちばん大きいのは厚生年金
年収300万円と500万円(40歳未満)の月額を、行ごとに分けるとこうなります。
| 月額の内訳 | 年収300万円 | 年収500万円 |
|---|---|---|
| 健康保険(9.85%の半分) | 12,805円 | 20,192円 |
| 子ども・子育て支援金(0.23%の半分) | 299円 | 471円 |
| 厚生年金(18.3%の半分) | 23,790円 | 37,515円 |
| 雇用保険(0.5%) | 1,250円 | 2,083円 |
| 合計 | 38,144円 | 60,261円 |
| 40歳以上は介護保険が加わる(1.62%の半分) | +2,106円 | +3,321円 |
社会保険料のおよそ6割は厚生年金です。雇用保険以外は会社と半分ずつ負担しているので、会社もほぼ同じ額をあなたのために払っています。それぞれの行が何に備えるお金なのかは、給与明細の控除欄の見方で1行ずつ説明しています。
保険料は4〜6月の給与で決まる
社会保険料は、毎月の給与にそのまま料率を掛けているわけではありません。月の給与を「標準報酬月額」という区切りのいい金額に当てはめて、その金額に料率を掛けます。
| 月の給与(報酬月額) | 標準報酬月額 |
|---|---|
| 25万円以上27万円未満 | 26万円 |
| 27万円以上29万円未満 | 28万円 |
| 29万円以上31万円未満 | 30万円 |
| 39.5万円以上42.5万円未満 | 41万円 |
この等級は、原則として4月・5月・6月に支払われた給与の平均で決まり、その年の9月から翌年8月まで使われます(定時決定)。ここでいう給与には、基本給だけでなく通勤手当や残業代も含まれます。
つまり、4〜6月に残業が多かった人は、その後1年間の保険料が高くなります。逆に、昇給などで固定の給与が大きく変わったときは、年の途中でも等級が見直されます(随時改定)。
等級の幅は2万〜3万円あるので、年収が少し違っても保険料が同じ、ということがよく起きます。早見表で年収250万円(14.1%)と300万円(15.3%)の割合がずれているのも、このためです。年収250万円の月の給与208,333円は「20万円」の等級の上のほうにあり、年収300万円の250,000円は「26万円」の等級のちょうど下限にあります。
一番損する年収は?等級の境目で手取りが減る例
「社会保険料が上がって手取りが減る年収はあるのか」という疑問もよく見かけます。結論から言うと、ある年収が特別に損ということはありません。ただ、等級の境目をわずかに超えたところでは、給与が増えたのに手取りが減ることが実際に起きます。
月の給与28.9万円と29万円(40歳未満・賞与なし)で比べてみます。29万円は、標準報酬月額が28万円から30万円に上がる境目です。
| 月28.9万円(年収346.8万円) | 月29万円(年収348万円) | 差 | |
|---|---|---|---|
| 標準報酬月額 | 28万円 | 30万円 | |
| 社会保険料 月額 | 41,177円 | 44,020円 | +2,843円 |
| 額面 年額の差 | +12,000円 | ||
| 社会保険料 年額の差 | +34,116円 | ||
| 所得税・住民税の差(目安) | −3,884円 | ||
| 手取り 年額の差(目安) | −18,232円 |
月の給与が1,000円増えただけで、社会保険料は月2,843円増えます。社会保険料が増えたぶん所得税と住民税は少し下がりますが(この年収帯の税率、所得税5%と住民税10%で計算)、それを差し引いても、手取りは年に約1万8千円減ります。同じ等級のまま手取りが元に戻るのは、月の給与が29.2万円になったところです。
じむにーと給料が月1,000円上がったのに、手取りは年1万8千円減る。境目の少し上だけで起きることです。
境目で増える保険料は、等級の幅によって違います。月の給与が21万〜37万円の境目では月2,843円、39.5万〜63.5万円の境目では月4,261円ほど一気に増えます。
とはいえ、これは「境目のすぐ上」だけの話です。昇給はたいてい数千円〜1万円単位なので、境目をまたいでもすぐに取り戻せることがほとんどです。昇給を断る理由にはなりません。気にするなら、4〜6月に残業が集中しないようにするほうが現実的です。
賞与がある場合はどうなる?
賞与からも、同じ料率で社会保険料が引かれます。賞与額の1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に料率を掛けます。
年収500万円(40歳未満)で、賞与のあるなしを比べました。
| 年収500万円の内訳 | 毎月の給与 | 毎月の社会保険料 | 賞与1回の社会保険料 | 年額 |
|---|---|---|---|---|
| 賞与なし | 416,667円 | 60,261円 | ― | 723,132円 |
| 月給+賞与50万円×2回 | 333,333円 | 49,913円 | 73,450円 | 745,856円 |
| 月給+賞与100万円×2回 | 250,000円 | 38,144円 | 146,900円 | 751,528円 |
同じ年収なら、賞与があっても年額は大きくは変わりません(この例では年2〜3万円の差)。差が出るのは、毎月の給与がそれぞれの等級のどこにあるかが変わるためです。
じむにーと賞与がある人は、毎月の天引きだけ見ると少なく見えます。賞与の明細の社会保険料も足して年額で見てください。
新卒は、いつから・いくら引かれる?
新卒で入社した人も、入社した月から社会保険に加入します。最初の等級は、4〜6月の実績がまだないので、入社時に見込まれる月の給与(初任給+通勤手当など)で決まります。そのあと、4〜6月の給与で改めて決め直され、9月から使われます。
多くの会社は「前月分の保険料を当月の給与から引く」やり方なので、初任給では健康保険と厚生年金が引かれず、2か月目の給与から引かれ始めることがよくあります。初任給が22万円(40歳未満)なら、月の社会保険料は32,318円が目安です。
なお、住民税は前年の所得にかかるので、新卒1年目の明細には載りません。2年目の6月から引かれ始めます。自分の年収だと住民税がいくらになるかは、年収200万の住民税はいくら?の早見表で見られます。
パートやアルバイトで、社会保険に入るかどうかの線(いわゆる年収の壁)はこの記事では扱っていません。この記事の表は、会社の社会保険に入っている人の金額です。
まとめ
- 会社員(協会けんぽ東京・40歳未満・賞与なし)の社会保険料は、年収300万円で年457,728円・月38,144円、年収500万円で年723,132円・月60,261円(令和8年度の料率・2026年9月時点)
- ざっくり年収の14〜15%。40歳以上は介護保険料が加わり、年収300万〜500万円なら年2.5万〜4万円ほど増える
- 年収800万円を超えると厚生年金の上限が効いて、割合は下がる
- 保険料は月の給与を標準報酬月額に当てはめて決まる。等級は原則4〜6月の給与の平均で決まり、9月から1年間使う
- 等級の境目のすぐ上では、給与が増えても手取りが減ることがある(月28.9万円→29万円で年約1.8万円減)
- 賞与にも同じ率でかかる。同じ年収なら、賞与のあるなしで年額は大きく変わらない
ここに書いたのは一般的な計算方法による目安です。実際の保険料は、加入している健康保険、住んでいる都道府県、給与の内訳で変わります。正確な金額は給与明細か、会社の担当部署で確認してください。
次に読む
- 給与明細の控除欄の見方|月給30万円で引かれる44,145円の内訳 この記事で出した金額が、明細のどの行にどう分かれて載っているかを1行ずつ読み解いています
- 年収300万の手取りはいくら?|月約20万円の内訳と貯められる額 社会保険料・所得税・住民税を引いた手取りと、そこから毎月いくら貯金と投資に回せるかを計算しています
- 公的保障はいくらもらえる?働けないとき月20万円と、足りない9.5万円 払っている社会保険料で、病気・障害・失業のときにいくら受け取れるのかを金額で出しています
- お金の基礎まとめ|投資を始める前に知っておく7つのこと 給与明細・税金・社会保険・生活防衛資金を、読む順番に並べています
- 投資が怖い人へ|なぜ必要と言われるのかをグラフで解説 社会保険料・年金・物価の変化をグラフで並べ、投資に回すお金の作り方までまとめています
じむにーと払っている額が分かったら、次は「払った分で何がもらえるか」を知っておくと、保険選びで迷いにくくなります。
参考(一次ソース)
すべて2026年9月29日に確認しました。
- 全国健康保険協会「令和8年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京支部)」(健康保険料率9.85%・介護保険料率1.62%・子ども・子育て支援金率0.23%・厚生年金保険料率18.3%・標準報酬月額の等級・端数処理・標準賞与額) https://www.kyoukaikenpo.or.jp/assets/R8_13tokyo.pdf
- 全国健康保険協会「令和8年度 都道府県単位保険料率」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/about/business/insurance_rate/premium_prefectures/r08/
- 全国健康保険協会「令和8年度保険料率のお知らせ」(全国平均9.9%) https://www.kyoukaikenpo.or.jp/lp/2026hokenryou/
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」(保険料率18.3%・標準報酬月額の上限) https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20150515-01.html
- 日本年金機構「定時決定(算定基礎届)」(4〜6月の報酬で決め9月から適用) https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20121017.html
- 厚生労働省「令和8(2026)年度雇用保険料率のご案内」(一般の事業の労働者負担5/1,000) https://www.mhlw.go.jp/content/001692566.pdf
